Galderglynn Esquireを公開したのは2010年11月19日です。19世紀の初期のグロテスク体から着想を得ました。それらは不ぞろいなところや癖に満ちていて、それが個性を与えていました。そのむらのある性質を捉えるため、当時のグロテスク体の大量の見本をスキャンし、Photoshopで位置を合わせてから、結果を混ぜ合わせました。思い描いたのは、印刷工の見習いが活字の引き出しを落としてしまい、ちぐはぐな文字を雑にケースへ戻した、という場面でした。その感じを保つため、工程にはいくらか偶然性を残しましたが、不規則な見た目を強めるために、特に特徴のある文字の形もいくつか選びました。
ファミリーは、7つのウェイトとイタリックで公開しました。補間を使ってウェイトの範囲を作ったため、細いウェイトはより控えめになり、最も太いウェイトでは、風変わりな特徴がいっそう強まりました。2024年10月31日のバージョン1.3では、分かりやすくするためにウェイト名を整理しました。BookはLightに、LightはExtra-Lightに、Extra-LightはThinになりました。
公開から数年後、大文字だけの版Galderglynn Titlingを作りました。Galderglynn Titlingの全14スタイルは、商用利用も無料のデスクトップライセンスで提供し、本体のファミリーは有料のままにしました。その後、Galderglynn Esquireは、別の依頼仕事だったGalderglynn 1884の土台になりました。Esquire自体は目立ったプロジェクトに採用されていませんが、私にとっては、19世紀の印刷の予測できないところを、現代のデジタルファミリーへと移す方法でした。